無惨に仕える上弦の伍・玉壺(ぎょっこ)。
その姿は誰が見てもおぞましく感じる異質なものです。
今回は上弦の伍・玉壺と霞柱・時透無一郎の白熱した戦いをご紹介します。また、玉壺の過去や血鬼術についても解説していきたいと思います。
上弦の伍・玉壺のプロフィール
その姿は異形なもので、本来目がある部分に口が付いており、額と口の部分に目が付いているのが特徴的。また、小さな腕が全身から生えていて人間とはかけ離れた姿をしています。
刀鍛冶の里を発見するなど鬼の中でも探知能力に優れている。
普段は壺に身を潜め、突如として壺を出しては壺から壺へ瞬間移動することができます。玉壺の生み出す壺は高く売れてお金になることから、無惨のお気に入りのひとりだったりします。
自称「芸術家」で、刀鍛冶職人を殺し作品にするなど正気の沙汰ではありません。刀鍛冶編では、どんなに攻撃しても研磨に没頭し続ける鋼鐵塚に芸術家として嫉妬します。
玉壺の過去
玉壺の非常さは人間のときから持ちあわせていたものです。
鬼になる以前は漁村で生まれ育ち、いたずらに動物を殺したり、違う種類の魚を縫ってくっつけたり、壺に鱗や骨を溜めたりと異常な行動を繰り返していました。
しかもそれらは全て作品だと言うので、漁村ではみんなから嫌われ孤立していた過去があります。
血鬼術
千本針魚殺(せんぼんばりぎょさつ)
玉壺の壺から出てきた魚が千本の針を飛ばす技。その針自体の殺傷能力は低いものの毒が仕込まれているので、刺さると徐々に体が麻痺してくる。
水獄鉢(すいごくばち)
水鉢の中に閉じ込める技。閉じ込められものは呼吸ができず、また簡単には出られない。
蛸壺地獄(たこつぼじごく)
大きく太いタコの足で締め上げる。生半可な刀では斬ることができない。
一万滑空粘魚(いちまんかっくうねんぎょ)
1万匹の魚が対象に襲い掛かる。魚の体液は経皮毒(皮膚から吸収される毒のこと)となっており、魚を切り裂いても毒を浴びれば死に至る。
神の手
真の姿になった玉壺が使った技。生物、無生物関係なくその手で触れたものは全て魚に変わってしまう。
陣殺魚鱗(じんさつぎょりん)
鱗に覆われた体は柔らかくも強靭なバネがあり、縦横無尽に飛び跳ね攻撃する。「神の手」と併用されるので、触れると瞬殺する危険な技。
白熱!玉壺VS時透無一郎!
刀鍛冶の里を襲来した玉壺。鋼鐵塚を助けに無一郎が向かった先で2人の戦いが始まります。
玉壺の狂気を感じさせる作品
鋼鐵塚の身を案じ助けに向かう無一郎、刀鍛冶の里の小鉄、鉄穴森(かなもり)。3人が鋼鐵塚のいる小屋にたどり着くと、そこに玉壺が現れます。
「殺す前に3人には私の作品を見ていただきたい」と言うと、刀鍛冶の里の職人で作られた非人道的な作品が壺から飛び出しました。
彼らは小鉄、鉄穴森の知り合いや親族でした。
沸々と怒りが湧き上がる無一郎は玉壺に斬りかかるも、壺から壺へ瞬間移動する速さに追いつけずなかなか頚を捉えることができません。
玉壺の血鬼術に捕まる無一郎
血鬼術・千本針魚殺の広範囲の攻撃に、無一郎は自ら小鉄と鉄穴森の盾となりました。全身に針が突き刺さり体は徐々に麻痺していきます。
加えて血鬼術・水獄鉢に捕まり水中に閉じ込められてしまい、呼吸はもちろん身動きを封じられてしまうことに。無一郎は肺に残っている空気で突き技を繰り出したものの水中から出ることはできませんでした。
鋼鐵塚の集中力に嫉妬する玉壺
水獄鉢に無一郎を閉じ込めた玉壺は、小屋にいる鋼鐵塚の元へ向かいます。
炭治郎に渡す刀を磨いていた鋼鐵塚は、玉壺に話しかけられても、攻撃を喰らい左目を潰されても研磨する手を止めません。
あまりにも研磨に没頭するので、その集中力の高さに”自称芸術家”の玉壺は鋼鐵塚に嫉妬します。
覚醒する無一郎
玉壺の生み出した魚に攻撃されつつもなんとか無一郎を助け出そうとする小鉄。みぞおちを刺されながらも無一郎に空気を送ります。
自分の身を顧みず無一郎を助けようとする小鉄の行動が、炭治郎と父の言葉を思い出させました。
「人のためにすることは巡り巡って自分のためになる」
「そして人は自分ではない誰かのために 信じられないような力を出せる生き物なんだよ」
無一郎は鉢を切り裂き脱出し、今まで忘れていた過去の記憶を取り戻したかと思うと「痣」を出現させ覚醒します。
玉壺の真の姿
覚醒した無一郎の動きは先ほどのそれとは比較にならないほど速く、玉壺は押され気味になります。
そこで玉壺も脱皮をして真の姿で戦うことに。
その姿を見せるのは無一郎で3人目だそうですが「結構いるね」と突っ込みが入ります。
その姿は全身が金剛石よりも硬い鱗で覆われていて、水かきのついた腕が生えています。下半身はヘビのような長い尻尾になっていて柔軟に動き回ることが可能。
速いスピードと変則的な動き、神の手を使って猛攻する玉壺ですが、「君は何で自分だけが本気じゃないと思ったの?」と瞬く間に無一郎に頚を斬り落とされて死亡します。